増え続けるメタボリックシンドローム(メタボリック症候群)―その3―
―あなたの血管を守る「超善玉アディポネクチン」―
5月8日付けの厚生労働省の発表。「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」の記事を見られた方も多いと思います。
内臓脂肪症候群、40歳超男性の半数危険 脳梗塞の原因
心筋梗塞(こうそく)や脳卒中など生活習慣病の引き金となる「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」の疑いが強いか、その予備群とみられる人が40歳を過ぎると急増し、40〜74歳の男性の約半数に上ることが8日、厚生労働省の初めての全国調査で分かった。
女性も同じ年代で5人に1人が当てはまり、該当者は全国で約1960万人と推計されている。同省は深刻な事態と受け止めている。
メタボリックシンドロームの判定基準
なぜメタボリックシンドロームは心筋梗塞や脳梗塞をきたすのでしょうか?
今回は内臓脂肪の蓄積が、動脈硬化の危険因子である高血圧を招く仕組みについてお話します。
1) 脂肪細胞が生理活性物質を分泌している
以前、脂肪細胞は中性脂肪をためこむ“貯蔵庫”と考えられていましたが、最近では、さまざまな生理活性物質を分泌するという役割をもつことがわかってきました。
脂肪細胞から分泌される生理活性物質を総称して「アディポサイトカイン」といいます。 “アディポ”というのは脂肪という意味です。
アディポサイトカインには、動脈硬化を防いでくれる「善玉アディポサイトカイン(アディポネクチン)」と、動脈硬化を促進させる「悪玉アディポサイトカイン(PAI-1やTNF-α、アンジオテンシノーゲンなど)」があります。
たとえばPAI-1は血栓を作りやすく、TNF-αは血糖を上げやすく、アンジオテンシノーゲンは血管を収縮させます。
困ったことに内臓脂肪が蓄積すると、善玉アディポサイトカインの分泌量が減り、悪玉アディポサイトカインが多く分泌されることが知られています。

2)「超善玉アディポネクチン」の減少が高血圧を招く
超善玉のアディポネクチンが減少すると、血管壁の弾力性が下がり血圧が上がりやすくなります。
またアディポネクチンには膵臓から分泌される血糖調節ホルモン「インスリン」の働きを活性化して、筋肉に糖を取り込む作用があり、アディポネクチンが少なくなるとインスリンの効果が弱くなります(インスリン抵抗性)。
インスリン抵抗性によって腎臓での塩分の排泄が低下し、血液中のナトリウム量が増え血圧が上昇します。
また増えた脂肪細胞から血管を収縮させる悪玉のアンジオテンシノーゲンが分泌され、さらに血圧があがることになります。
3)「超善玉アディポネクチン」を増やすには?
超善玉アディポネクチン」を増やすためには内臓脂肪を貯めないことが大切で運動が最も効果的です。さいわいいなことに内臓脂肪は皮下脂肪より減らしやすい特徴があります。
カロリーオーバーにならない食事と日々の運動で内臓脂肪を減らしあなたの血管の守る「超善玉アディポネクチン」を増やしましょう
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